母
結局、腫瘍ではなく血管腫で、おそらく良性という診断をもらい、
夫とひとまずほっとしたね、と乾杯。
その数日後、実家に寄って母に話した。
驚かなくていいからね、と前置きしたけれど、
ものすごく驚いて動揺していた。
結局、大丈夫だったから、と話したのだけど、
その時正直な感想を話した。
「自分が死ぬのは嫌だったけれど、
これで親を看取らなくていいと思ったら
それだけは良かった」
誰かと死に別れるのはつらそう。
自分の心が持たない。
そう思って準備しながらも不安だった。
特に夫の母は88歳。
何があってもおかしくない。
取り乱さないように心を少しずつ鍛えていかなくては、と
プレッシャーにも感じていた。
何の気なしにそのまま感想として伝えたら、母の逆鱗に触れた。
母のそういうところが大嫌いだ。
父と二人きりになってストレスがたまっていたところに
自分のことを娘が看取りたくないと言ったと直結して
傷ついた傷ついたと騒ぎだす。
私にとってちっとも良い母ではなかった癖に
要求だけはどんどんしてくる。
妹まで間に入ってきて
「お姉ちゃんは老人とか弱者に冷たい」
と批判してくる。
みんなまとめていなくなればいいのに。
いつも思う。
セカンドオピニオン
やっぱり待てない。
3ヶ月このままじっと待つなんて無理。
ネットで検索した「肝臓」「病院」「地名」で
ヒットした病院を選ぶ。
予約不要で肝臓に詳しそうで
薬剤師向けの講演もする医師がいる
新たなM病院へ。
(トップページが平成17年正月で終わっていて
少し不安は残る)
身長体重を計られ、未熟そうな若い看護師から
問診を受ける。
顔の痒みからどんな病院へ行ったか。
長引く咳から心配になり胃カメラを飲み
逆流性食道炎が判明するも、
その時のエコー検査で肝臓に腫瘍が
見つかったこと。
大腸検査も異常がなく、
造影CT検査で「3ヶ月後」と言われて
不安が残っていることを伝える。
「病名は聞かなかった?」
と問われる。
たしかに聞いていない。
それまで腫瘍と言っていたけど腫瘤と
言い換えられたことしか記憶にない。
「それはあんまり意味がないね」
医師は呆れるように
「そのまま待つのはそれは不安だよね」
国立の大きな病院でCT検査をしたと
告げると、私の同意書があれば
先生も見ることが出来るそう。
検査を念のためしようと告げられる。
来週9日、この日に全てが解明される。
モヤモヤが晴れると良いなぁ。
待とう
色々悩んでいたら面倒になった。
何より鬱になりそう。
だるいし眠いし気持ちが暗い。
これはいかん!
ということで、PET検査もしない。
理由は
「肝臓はわかりにくい」
と書いてあったから。
怖い医師におずおず紹介状を頼んで、
保険診療で3万円支払って
挙げ句の果てに
「ガンかどうかわかりません」
なんて結果は目も当てられない。
医師が様子見を決め込んで12月に
エコー検査すると言うなら、
もうそれで良くない?
顔は相変わらずチカチカ痒いけど。
こっちは漢方も痒み止めも出てるし。
活性酸素除去するという世界特許のサプリも
飲むことにした。
顔の腫れと痒みで数ヶ月やめていた間に
肝臓に腫瘤が出来たのかもしれないから。
そうよ、きっとそう。
多めに飲んで12月の再検査で消えているかも!!
そう結論づけた。